ピアノ教本

ピアノ教本 耳を開く聴き取り術コード編を教材研究してみました

ピアノの指導者の方が口をそろえておっしゃるのが「ピアノは耳を育てて、自分の音をよく聞くことが大切」ということをおっしゃいます。

正直そうはいっても具体的にどんなことをすれば耳って育てられるの?って疑問に思ったことはないですか?

私はピアノを教え始めたときに教材の知識もほとんどなく、セミナーにもほとんど参加したことがなかったためなにをしていいかわかりませんでした。

そして色々と教材を調べていると「耳を開く聴き取り術コード編」という教本と出会いました。

こちらの本は聴くことに特化した本ですので、幼児のうちからこの本を実践することで、耳を育てることができる教本です。

それではこの教本の内容をご紹介していきます。

前半 聴き取り術12のコード編

本書は前半と後半に分かれていて前半は主に

①Cを根音とした12種類のコードの、名前と響きを覚える。
②に4つのコードごとに、先生のためのコード解説とコラムがある。

このような内容になっています。

①の12種類のコードは、出てくる順番に理由があるので順番通り進めることが大切です。

また各ページにレッスンでの取り入れ方も丁寧に書かれているのでとても使いやすいです。

コードのお団子図として独自の手法でコードの仕組みを図式化してコードを覚えていきます。

1つのコードにつき4種類の取り組み方が記載されてますので、1か月で1つのコードを覚えていきます。

覚えるコードは以下の通りです。

「C」「Cm」「Caug」「Csus4」「Cmaj7」「Cmmaj7」
「C6」「Cdim7」「C7」「Cm7」「Cm7(♭5)」「Cadd9」

の12種類です。

レッスンの取り入れ方としては、毎週のレッスンのたびに3~5分程度行うといいと記載されています。

本書は聴音ではないので、聞いて書くのではなく各コードの持つ響きの特徴を聞いて感じることが大切です。

先生はコードの音色に細心の注意を払って、お子様にコードの美しい響きを聴かせてあげてください。

後半 聴き取り術ドミナント・モーション編

ドミナントモーションとは「C」→「G7」→「C」の様なコード進行のことを言います。

このドミナントモーションの学習も1つのドミナントモーションにつき4種類の課題があります。
毎週のレッスンで3~5分時間をとり1か月で1つのドミナントモーションを学んでいきます。

ドミナントモーションを理解すると4つのメリットがあります。

①調性があるのかないのか、モード(旋法)なのか等の手掛かりになる。
②音楽の区切りや盛り上がり、曲の終わりがわかる。
③転調や借用が明らかになる。
④音楽のニュアンスをより深く感じたり、表現することができる。

取り上げられているドミナントモーションは以下の通りです。

「C」→「G7」→「C」
「Cm」→「G7」→「Cm」
「C」→「Gaug7」→「C」
「C」→「G7sus4」→「G」→「C」
「C」→「Dm7」→「G7」→「C」
「C」→「G7⁹」→「C」
「C」→「G7⁽♭⁹⁾」→「C」
「C」→「F/G」→「C」
「C」→「Fm/G」→「C」
「C」→「Gm7」→「C」
「Cmaj7」→「G7⁽♯11⁾」→「Cmaj7」
「C」→「G7⒀」→「C」

の12種類のドミナントモーションです。

ドミナントモーションのレッスンをする際には耳から響きを深く味わい、そのエネルギーを直感でとらえるようにします。

聴き分けることができれば、和声の変化の意味を弾き分けることができるようになります。

落ち着いてゆったりした気分でコード全体の雰囲気を味わうことから始めるといいそうです。

まとめ

これまで耳を開く聴き取り術コード編の内容をご紹介してきました。

この教本は1年間で12種類のコードを覚えられ、また次の1年間で12種類のドミナントモーションが覚えられる教本です。

2年間で計画的に耳を育てられるように考えられているので使いやすい教本です。

音楽に大切な耳を育てるのに、何をしていいかわからない方や自己流で何となく音当てをしてしまっている方はこの教本を使ってみるといいかもしれません。

またレッスンのやり方が各ページに記載されているので使いやすい教本だと思います。

私もまだ耳の育て方についてはまだまだ勉強中ですので、セミナーに通ったり教材研究をしたりして知識を増やしていきたいと思ってます。

また何か耳の育て方について「こんなことをやってる」とか「こんな教材が良かった」など知っている方はコメントくださると嬉しいです。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

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